12月はじめは、保護者面談の時期
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12月の学習塾は、冬期講習の準備と保護者面談、そして受験生の指導が特に重要な業務になる。
保護者面談とは、生徒の保護者に現在の状況を知らせ、今後の指導について話し合う面談だ。
塾内の定期テストや会場模試などの成績の推移、学校での成績などが検討する元データになる。
保護者面談自体は、春・夏・冬の時期に設定するが、最低でも年に2回くらいは保護者と顔合わせしておくべきだろう。
というのもマーケティングの世界では「ザイオンス効果」と言って、顔を合わす回数が多ければ多いほど、相手に対して好感を持ちやすいと言われている。
これは「単純接触効果」と言って、どういう形であっても効果があるらしい。
度々顔を合わせていると、あまり好いていなくても、それなりに好感度が得られるらしい。
これは客商売だけでなく、一般の商品でも同じで、テレビCMで商品と商品名を連呼するのも、同じ効果を狙っていると考えられる。
つまりテレビCMしている商品と、競合の類似商品とでは、品質が同じでも、テレビCMでよく見る商品の方が良いと判断しがちらしい。
ということで保護者面談を行うわけだが、塾側としては、「講習をたくさん取ってもらう」という大目的がある。
塾経営というのは、講習費がなければ基本的に収支トントンか赤字になることが多いので、講習費で通年の売り上げをいかに上げれるかで黒字か赤字かが別れるのだ。
冬期講習は特に、受験の追い込みの時期の講習だから、受験生にはたくさん講習を取ってもらいたいところだね。
冬期講習の教材は、早めに渡したい
冬期講習は、冬休み期間を利用した特別講習で、大手塾では、4日間を1セットとして、3ターム分ほど設定していることが多い。
つまり「4日×3ターム=12日」ってことだ。
小中学校の冬休みは、12月25日から1月8日までの、約2週間だけれど、大晦日と正月三が日は休みにする事が多いため、土日も塾を開けて12日間の冬期講習を設定する事が多い。
ただしこれは一斉授業をしている塾のやり方で、個人経営の個別塾や小規模チェーン塾の場合は、それに倣って(ならって)いるだけに過ぎない。
個別指導塾の場合は、8時間を1タームとして講習時間や講習料を決めることが多い。
この冬期講習の募集は11月中頃から始めて、12月第1週くらいに提出期限を決める。
というのも冬期講習の教材の発注作業があって、これが結構面倒くさい。
注文が遅れると、分厚い目だが安くてコストパフォーマンスの良い教材が品切れになって、表紙だけ堅くて薄っぺらい教材しかなくなったりする。
特に合本(がっぽん)教材は、すぐに売り切れてしまう。
合本教材とは、2科目あるいは3科目の問題集を1冊にまとめた教材で、別々に買うより何割か安いのだ。
因みに小学生用の合本教材では、国語と算数で1冊、理科と社会で1冊。
中学生用の合本教材では、国語・数学・英語が1冊にまとまっており、理科と社会で1冊という風にまとめられている。
この冬期講習の教材をどうするかだが、合本教材を使うなら、12月の始めに注文しておかないと売り切れて手に入らないことが多い。
なので冬期講習に来る来ないとは関係なく、基本教科(国算・国数英)の合本を生徒全員分発注して、冬期講習前に配ってしまえば良い。
小学生の生徒の場合、年末年始は帰省して塾に来ないことも多いから、冬休みの宿題として冬期講習教材を渡してしまえば良い。
冬期講習は、受験生の指導に全力を注ぐべきで、受験に関係ない生徒は希望者のみしておいた方が、相対的には良いと思うけれど、どうかな?