クロス・アディクション 同時多発的な依存症
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依存症は、同時多発的に、いろんな依存症が起こったりする。
これを「クロス・アディクション」と呼ぶ。
アディクションとは、依存症の一歩手前の嗜癖(しへき)と訳される。
嗜癖というのは嗜好品の癖ってことで、クセになっている嗜好品ってことだ。
アディクションは、専門用語としては、「特定の薬物の乱用」を表すらしいが、何かに執着して、のめり込んでいる状態ってことだ。
この言葉は90年代末に流行った言葉らしくて、その当時、宇多田ヒカルも、Addicted To Youという歌を歌っていたね。
ただ、治療が必要な依存症と、治療の必要が無い嗜癖(しへき)は、区別すべきだと言うことで、依存症はdependanceに統一された。
なのでクロス・アディクションは、厳密には依存症とは訳せないのだが、依存症対策では、非常に重要な概念だ。
というのも依存症というのは、一つの依存症だけが独立しているのではなく、同時に発生しやすい依存症がある。
たとえば酒・アルコール依存症と、ギャンブル依存症は、併発しやすい。
アルコール依存症の場合は、ウツ病や双極性障害(躁うつ病)も併発しやすいと言われている。
また恋愛・買い物(浪費)・摂食障害は、女性に起こりやすいクロス・アディクションらしい。
こういう風に複数の依存症や嗜癖(しへき)が同時発生している場合は、物質依存・薬物依存から治療すべきだという。
物質依存の原因がストレスなら、それも当然、減らすことを考えないと行けないだろうが。
禁断症状・離脱症状で、他の依存対象を求める
クロス・アディクションとは、同時に複数の依存症や、嗜癖(しへき)が発生して、問題が絡み合ってしまうことだ。
何かがキッカケで、依存症になりやすい体質になってしまうと、他の依存症にもなりやすくなるらしい。
だから甘いモノ依存症になったら、ゲーム依存症にもなりやすいし、スマホ依存症にもなりやすくなる。
というのも依存症になるキッカケが、不安やイライラ、苦痛や痛みなどを紛らせるためであったとしたら、憂さ晴らしは何でも良いわけだから。
つまり憂さ晴らしをするために、甘いモノを食べてみたり、ゲームをしてみたり、スマホをいじってみたりするのが、依存症に陥っている生徒の、勉強回避パターンってわけだ。
もっと深刻な場合は、甘み依存症・砂糖依存症になって、禁断症状や離脱症状でイライラするのを、ゲームやスマホで紛らわしていたりする。
こういうタイプの生徒は、たいていの場合、ブクブク太っているから分かりやすい。
欲望が抑えられなくなっているので、どうしても過剰に食べてしまうし、甘いモノやジャンクフードも、必要以上にたくさん食べてしまう。
すでに耐性ができてしまっているので、少量では足りず、食べ続けてしまうのだ。
身の回りに好きなモノがないと、不安になるのも依存症の症状だが、落ち着いて席に座っていられなくて、何か抜け出す切っ掛けがないか、ずっとタイミングを探していたりする。
こういうタイプの生徒は、本当に厄介だ。