新学年の準備 面談と先取り学習
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3月の学習塾は、新年度に向けた準備が主な仕事になる。
保護者さんと面談を行い、生徒さんの塾での学習の様子や、現在の学力、今後の学習についての相談を行う。
そのための資料も必要だから、2月末から3月初めに学年の総まとめを兼ねた塾内テストを行って、それを元に話をする。
そうして4月からの授業科目などを確定して行くわけだ。
もちろん面談の結果、退塾される生徒さんも居るし、退塾するつもりでも面談を申し込んでこられる親御さんも居る。
こういう場合も、きちんと対処しないといけない。
というのも個人塾や小規模チェーン塾では、クチコミが何よりの集客手段であるから、去って行く人に対しても迂闊なことはできないのだ。
あくまでも生徒のため、保護者さんために考えるという態度で臨まないと、大手のチェーン塾のオペレーションには対抗できないはずだ。
そして新年度の生徒名簿が確定したら、教材を発注して先取り学習を進める。
春は春期講習の時期であるが、春期講習はどちらかというと、集客イベントのようなモノで、在塾生は粛々と先取り学習や基礎学力アップ学習を行うべきだろう。
なので春期講習用のテキストは、早めに合本教材を注文して3月初めから始めても良いし、受験生には受験用の副教材を渡してそれをやると言うことでも良いかも知れない。
(※合本教材‥国算とか英数国など2~3科目の問題がまとまった教材で、価格が割安な教材)
春は基礎学力アップにあてたい
3月の学習は、新学年の学習の先取りと、基礎学力アップに重点を置く。
小学生も中学生も、勉強ができない生徒というのは、基本的な読み書きや計算力が本当にないので、春のうちに漢字の読み書きや計算力などを総復習して、新学年の勉強に備えたいところだ。
漢字の読み書きや英単語の読み書きも、とにかくまずは読めることに重点を置いて指導する。
というのも読みだけであればチェックするのにも時間がかからないし、講師がつきっきりで指導しても、効率は悪くない。
熟語や英語が読めて、意味が分かりすれさえば、後々の学習効率を上げることができる。
ところがここで読みをチェックしておかないと、読めない生徒は変な読み方をしたりして、後から修正するのが大変になる。
このツケは、受験本番が迫った冬頃に回ってくるので、とにかく春のうちに基礎的な言葉や英単語は、読んで意味が分かるように詰め込み学習をしないといけない。
人間の脳は言葉を「音」で覚えるモノなので、単語を読ませて読めるかどうか、片っ端からチェックすることが重要だ。
特に中学受験を希望する生徒さんには、定期的に読みのチェックをしておかないと、国語や算数の文章題が全然わからないと言うことが起こる。
また速さや濃さ、面積や体積と言った抽象的な概念も、なかなか理解できないことが多い。
そして読めない単語ばかりの問題だと、やる気を起こしてもすぐに挫折してしまう。
この状態では、いくら努力しても、学力が積み上がらないので、面談などで家庭学習をお願いしたりするのだが、これがまあ期待できない。
それでいて成績が上がらないと、塾のせいにしてこられたりするから、読みと計算力でも塾でしっかり叩き込むべきだろう。