中受生をどう指導すれば良いか
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個人で学習塾を始めると、問題になるのが「中受生(ちゅうじゅせい)」の扱いだ。
中受生というのは、私立中学に進学を希望する小学生のことで、毎日のように塾に通ってきてくれる。
中学受験というと、中学受験専門塾に通わせる家庭が殆どだが、専門塾の授業について行けなかったり、専門塾では成績が全く上がらず、個人塾や一般塾に転塾してきたりする。
中受生の授業料は、一般の生徒より高く設定している上に、通塾頻度も高いので、塾の経営を支えてくれる有り難い生徒たちだ。
ただその分、中受生の指導には気も使うし、経験やスキルも要る。
そして中学合格というハッキリしたゴールがあるため、志望校に生徒を合格させることができれば、それはクチコミで伝わって新しい中受生が入塾してくれるし、逆に不満足な結果に終われば、中受生は来なくなってしまう。
つまり中学受験生を上手く指導できるかは、塾としての指導能力の一つの指標になってしまうわけだ。
個人塾の場合は、大手塾のようにデカデカと進学実績を掲げて集客することはできないが、数少なくても私立中学への進学実績があるに越したことはない。
というわけで、ここからは、中学受験生を受け入れるというシミュレーションをしてみることにする。
中学受験生の受け入れ方
塾を開くと、中学受験をしたいという親御さんがやってくる。
最初から中学受験をするつもりで入塾してくる生徒さんも居るし、塾に通っている間に中学受験したいとコース変更を申し込んで来られる生徒さんも居る。
逆に中学受験するので、と言って、他の塾に転塾されていく生徒さんも居る。
小学生の生徒の場合は、低学年の時は最寄りの面倒見の良い塾に通わせて、小学校5年生からは中学受験専門塾に通わせようと考えている親御さんも多いのだ。
なので一般コースの小学生でも、いつ中学受験に変わってもおかしくないし、それで転塾されていく生徒さんも多いって事は頭に入れておくべきだろう。
そしてさらに、6年生になってから、急に中学受験をしたいと言われることもよくある。
中学受験の勉強というのは、一般の小学校の勉強とは全く違うレベルの勉強なので、遅くとも5年生の夏前くらいには始めたいところなのだが、受験本番まで半年ちょっとしかないというころでコース変更を申し出てこられたりするのだ。
こういう場合、何を優先して、何を諦めるのか、ハッキリさせておかなければ、志望校合格はまず望めないと考えた方が良い。
つまりそこで塾や塾講師の実力の差となって出てしまうわけだね。