砂糖不足と異性化糖の登場

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1970年代くらいから、アメリカで急速に広まった異性化糖

 

異性化糖と言うのは、トウモロコシや芋などのデンプンを、酵素の働きでブドウ糖に分解し、ブドウ糖の一部を果糖に異性化して、甘い液糖に替えたものだ。

 

コーラや炭酸飲料の成分表示には、「果糖ブドウ糖液糖」だとか、「ブドウ糖果糖液糖」などと言った表示があるが、これが異性化糖の別名だ。

 

異性化糖の技術は日本の研究所で開発され、アメリカ企業によって大々的に使用された。

 

というのも当時、砂糖というのは、生産地が限られていて、品不足気味であったからだ。

 

砂糖の原料となるサトウキビは、短期間で大きく育つため、土地のミネラルを大量に急激に奪う。

 

そのため、日差しが十分あって、雨が降り、土地が痩せにくいような場所でしか、大量栽培出来なかった。

 

さらに収穫したら3日以内に製糖しないと、甘みが急激に落ちてしまうため、大量の労働力も必要とした。

 

そのため、ポルトガルなどは、アフリカから黒人を買いつけてきて、ブラジルや西インド諸島などのサトウキビ・プランテーションで働かせた。

 

これがアメリカの黒人奴隷の発祥の一つだと言われている。

 

こういう生産地や労働力の制約があったため、砂糖は慢性的に不足していたのだ。

 

なのでどこかで大きな戦争でもあると、途端に砂糖不足になって、甘いモノが世の中に出回らなくなった。

 

特にアメリカでは、カリブ海に浮かぶ島々、キューバなどから砂糖を輸入していたが、1959年にキューバで共産主義革命が起こり、61年からは砂糖の輸入が途絶えたため、砂糖に替わる甘味料の開発が盛んになった。

 

そんな60年代後半に、日本で異性化糖の技術が開発され、それがアメリカ企業にライセンス供与されて、安い液糖が大量に供給されたもんだから、甘味料不足が一気に解消された。

 

そのおかげで、日本やアメリカの若者は、コーラや甘い炭酸飲料を、ガブ飲み出来るようになったわけだ。

 



子供や若者がキレやすくなったわけ

冷戦とキューバ革命によって、砂糖の輸入ができなくなったアメリカ。

 

そんなときに登場したのが、日本で技術が開発された、異性化糖という液糖(甘味料)だった。

 

異性化糖は、デンプンをブドウ糖に分解し、さらにそれを果糖に異性化して作る糖だ。

 

なのでデンプンさえあれば、いくらでも甘味料が作れるという、非常に優れた技術であった。

 

そのため、砂糖の替わりに、コーラやPOPと呼ばれる炭酸飲料に、大量に使われるようになった。

 

異性化糖は、温かいと甘みが減るため、冷たい飲み物には異性化糖、温かい飲み物や食べ物には砂糖、と言う風に使い分けされるようになった。

 

そこで登場し始めたのが、「キレやすい子供・若者達」だ。

 

高カロリーのピザやジャンクフードを食べ、甘いコーラや炭酸飲料をガブ飲みし、そしてキレたり暴れたりする子供や若者。

 

こういうタイプの人間が目立つようになって、社会問題化し始めたわけだ。

 

ところがその原因が何にあるのか、なかなか分からなかった。

 

恐らく彼らの飲み食いするジャンクフードに原因があるのではないかと考えられたが、なぜそれがキレたり暴れる原因になるのか。

 

そこで空のカロリーが問題だとか、ビタミンやカルシウムが不足しているだとか、食物繊維不足だなどと、様々な意見が出された。

 

しかし90年代後半に急速に発展した、脳内スキャン技術によって、その原因が明らかになってきた。

 

それが「血糖値の急上昇」と「砂糖依存症」だ。

 


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