タバコとアルコール、どちらが依存症になりやすい?
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依存症の話の続き。
物質依存や薬物依存は、比較的分かりやすい。
実際にモノを飲み食いしたり、薬などを使ったりすることで、身体に直接働きかけるわけだから、物理的・化学的に説明が付く。
依存物質を止めたり減らしたりしたときに、禁断症状や離脱症状が出るのも、物質依存であれば、理解出来る。
実際、物質依存の場合は、依存症になる確率も、禁断症状や離脱症状の出方も、物質によって様々だから、物質が直接身体を冒していることが分かる。
たとえば一番依存症になりやすいのは、タバコのニコチンだという。
ニコチンは快感回路を刺激するのだが、毒なので肝臓で無毒化が進む。
それによって血中のニコチン濃度は、わずか30分くらいで半分になる。
つまり30分たつとまたイライラし始めて、次を吸いたくなるかららしい。
そこで1時間後に、また一本吸う。
さらに1時間後に、また一本吸う。
こうしてどんどんタバコを吸い始める。
依存症というのは一種の「学習」だから、繰り返す間隔が短ければ短いほど、習慣になって依存症になるわけだ。
一方、依存症になりにくいのが、アルコールだという。
アルコールの代謝は数時間かかるので、酔っ払っている時間が長い。
なのでアルコール依存症になるのは、日常的に悩みや痛みを抱えていて、それを紛らわせるために酒を飲む場合だ。
飲まずにはおれないという状況が、何日も何週間も続かないと、なかなか依存症にはならないのだ。
行為依存・関係依存とは
タバコやアルコールなどと言った、物質による依存症は分かりやすい。
物質が関わっているため、物質ごとに特徴があって、依存症への陥りやすさや、禁断症状・離脱症状の出方が、ハッキリしていて分かりやすい。
依存症には、3つのタイプがあって、
- 物質依存・薬物依存
- 行為依存
- 関係依存
たとえば、行為依存というのは、「やること」にハマって抜け出せなくなると言うタイプの依存症のことだ。
行為依存というのは、何かをやることで、日頃の憂さが晴らせるというので、ハマるパターンの依存症だ。
そのため、何にどうハマるのか、なぜそこから抜け出せなくなるのか、非常にわかりにくい面がある。
行為依存の色々
- 摂食障害(過食症)
- 買い物依存症
- ギャンブル依存症(パチンコ・パチスロなど)
- 借金依存症
- パソコン依存症、インターネット依存症、携帯電話依存症
- ゲーム依存症
- テレビ依存症
- 仕事依存症
- 性依存症(セックス依存症、セックス中毒)
関係依存(対人依存症・共依存)の例
※行為依存に分類する場合もある- 恋愛依存症
- 家庭内暴力
- 児童虐待
- 宗教依存症(新興宗教・カルト依存症)