できない子供の指導は一回断るべし
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塾で生徒を教えていると「できない子供」が問題になる。
できない子供というのは、できないのだから、塾にとっては二重の問題を抱えると言うことになる。
一つは「何で成績が上がらないんだ」と親御さんに怒られるってこと。
もう一つは「できない子供が通っている塾は、できない塾だと思われる」ってこと。
これって塾側にとってはかなりのリスクだから、大手の塾では、入塾テストなどを行ってあらかじめ子供の学力を見ることが多いようだ。
大手の塾ではあらかじめ子供の学力を見て、成績が上がりそうになければ、入塾を断ってしまう。
ところが小さな塾や営業成績が厳しく問われる塾では、ついつい誰でも入れてしまう。
経営状態が良くない塾では、生徒の数や売り上げが問題だから、誰でも彼でも何でもいいから、生徒を増やそうとする。
ホントはそこは断りたいところなんだけれど、やむなく、、、こういう場合は、あらかじめ親御さんに、断っておくべきだろう。
「申し訳ないですが、ウチではちょっとお預かりしかねます」と言う風に。
あるいは別に「基礎特訓コース」とか、「基礎力充実特訓コース」などというような、基礎学習だけやるコースを設定して、高い授業料を取って引き受けるとか。
まあどちらにしても、講師の実力が無いと、できない子供というのは、塾の経営には相当な負担になる事は間違いない。
中3生は断る塾もある
子供の成績が悪くて、学習塾の門を叩く。
これは来塾の動機としては、よくある動機だ。
人間は、何か問題が無ければ、新たなことに挑戦する気持ちなど起こらないのが普通だから。
「そろそろ塾にやる時期だから」といって、小学校4年生くらいから塾を探したり体験授業に子供を参加させるのは、できる家のやり方であって、春先の2月とか3月辺りに来塾する。
なので季節外れの時期に来塾して、入塾を考える子供の成績は良くないし、ある程度「切羽詰まっている」わけだ。
ところがそういう「計画性のない来塾」をする家庭環境というのは、良くないことが多い。
子供の教育に関心が薄くて、家庭学習なんか全くやっていない。
そうして中3くらいになって、突然塾にやってきて、成績を上げてくれと無理難題を言う。
さらに世の中というのは不思議なもので、できない子供を持つ親御さんほど、ウルトラC的な事を期待して来塾する。
できる子供が年間何百時間・何千時間も勉強してそうしてようやっと「5」をとっているというのに、できない子供を連れてきて、一ヶ月やそこらで成績を上げろと言う。
こういう無理難題を言う親が多いせいか、とある大手塾では、中3生の入塾は断るらしい。
塾全体が受験に向かっているときに、勉強ができない中3生を受け入れたら、雰囲気が壊れると言うこともあるんだろう。
塾経営がうまく言っているのに、たった一人の塾生のせいで、全部壊れるって事もありうるから、できなさすぎる子供の入塾は断った方が良い。