生徒に勉強を教えているときに、問題になるのが「依存症」だ。依存症とは、何かにハマって、止められなくなるという病気で、依存症になると、他のことができなくなってしまう。大人であれば、タバコやアルコール、ギャンブルや恋愛などにハマり、抜け出せなくて苦しむ人が多い。「いつでもやめられる」と思っていたら、実はもう既に止められなくなっていて、それで何年も苦しむ羽目になる。依存症は、知識が無いと、自覚症状がない...
ゲーム依存症と糖質依存症記事一覧
依存症とは、何かに執着して、その執着から逃れられなくなるという「一種の生活習慣病」だ。酒やアルコール、タバコ、ギャンブル、恋愛、ゲームなど、様々な依存症があるが、パターンは似通っている。というのも、依存症というのは、一種の脳の病気であって、脳の反応パターンが同じだからだ。しかしそれが分かったのは、1990年代後半くらいのことで、脳内の活動状況をCG化して観察出来るようになってからだ。だから、依存症...
子供がなりやすい依存症と言えば、一番に思い浮かぶのが、「甘いもの依存症」だろう。小さい子供に甘いモノを与えるのは、非常にリスクが高くて、テンカンなどの原因にもなりかねない。子供が喜ぶからといって、毎日甘いモノを与えていると、それが依存症を引き起こして、甘い物なしでは我慢出来なくなる。そして禁断症状や離脱症状によって、キレたり暴れたりする子供になる。日頃から甘いものを飲み食いしている子供が、なぜキレ...
1970年代くらいから、アメリカで急速に広まった異性化糖。異性化糖と言うのは、トウモロコシや芋などのデンプンを、酵素の働きでブドウ糖に分解し、ブドウ糖の一部を果糖に異性化して、甘い液糖に替えたものだ。コーラや炭酸飲料の成分表示には、「果糖ブドウ糖液糖」だとか、「ブドウ糖果糖液糖」などと言った表示があるが、これが異性化糖の別名だ。異性化糖の技術は日本の研究所で開発され、アメリカ企業によって大々的に使...
異性化糖の技術が開発されて、砂糖不足が解消したアメリカ。甘いコーラや炭酸飲料を、いくらでもガブ飲み出来るようになった。そんな頃から問題になり始めたのが、「キレたり暴れたりする子供や若者」だった。そのため、子供や若者がキレるのは、異性化糖などが入った飲料や、彼らが大好きなジャンクフードなどに原因があるのではないかと疑われた。しかし何がどう作用して、問題を引き起こすのかは、なかなかハッキリしなかった。...
コーラや甘い炭酸飲料に入っている、果糖ブドウ糖液糖(異性化糖)は、血糖値を急激に上げてしまう。そして急激に上がったあと、血糖値が急速に下がって、グルコース・スパイクを発生させる。グルコース・スパイクというのは、糖尿病患者によく見られる現象で、急性低血糖を引き起こす。そして汗をかいたり、不安になったり、動悸・頻脈・頭痛・眼のかすみなどが起こる。通常の食事をしているときは、こういったグルコース・スパイ...
90年代後半から、急速に発達したセンサーと脳内スキャン技術。これにより、依存症患者の脳で、何が起こっているのかが、少しずつ分かってきた。現代の脳スキャン技術では、脳のどの部分の血流が増えているか、コンピュータ・グラフィックス(CG)で、キレイに表示できるようになった。たとえばモノを見せたり食べたりしたときに、脳のどの部分が反応するのか調べたり、ギャンブルやゲームをしている最中に、脳の活性度から興奮...
依存症の話の続き。物質依存や薬物依存は、比較的分かりやすい。実際にモノを飲み食いしたり、薬などを使ったりすることで、身体に直接働きかけるわけだから、物理的・化学的に説明が付く。依存物質を止めたり減らしたりしたときに、禁断症状や離脱症状が出るのも、物質依存であれば、理解出来る。実際、物質依存の場合は、依存症になる確率も、禁断症状や離脱症状の出方も、物質によって様々だから、物質が直接身体を冒しているこ...
依存症にもいろんなモノがあるが、学習塾の生徒が陥りやすいのが、甘み依存症(砂糖依存症)とゲーム依存症・スマホ依存症だろう。甘みは脳の快感回路・報酬系を刺激する。脳スキャンをかけた状態で、甘いモノを飲んでもらうと、中脳のVTA(腹側被蓋野)から、側座核(そくざかく)という部分に電気が走る。側座核からはドーパミンが放出され、アドレナリンやノルアドレナリンと言った「やる気物質」が出てきて、不安やイライラ...
依存症は、同時多発的に、いろんな依存症が起こったりする。これを「クロス・アディクション」と呼ぶ。アディクションとは、依存症の一歩手前の嗜癖(しへき)と訳される。嗜癖というのは嗜好品の癖ってことで、クセになっている嗜好品ってことだ。アディクションは、専門用語としては、「特定の薬物の乱用」を表すらしいが、何かに執着して、のめり込んでいる状態ってことだ。この言葉は90年代末に流行った言葉らしくて、その当...
子供が陥りやすい依存症のゲーム依存症やスマホ依存症は、VDT症候群を引き起こす。VDTとはVisual Display Terminalの略で、コンピュータのモニター・ディスプレイや、ゲーム機器やスマホの画面のことだ。VDT症候群(VDT Syndrome)は、コンピュータのディスプレイや、スマホ画面を長時間続けることにより、目や体、心に支障をきたす病気で、「テクノストレス眼症」と言うこともある。...